FXチャート実践帳

ストックオプション会計

ストックオプション会計
② IPO前 IPO前の未公開企業については、SOの公正な評価単価に代え、SOの単位当たりの本源的価値の見積りに基づいて会計処理を行うことができます。ここで、「単位当たりの本源的価値」とは、算定時点においてストック・オプションが権利行使されると仮定した場合の単位当たりの価値であり、当該時点におけるストック・オプションの原資産である自社の株式の評価額と行使価格との差額です。 そうすると、ストック・オプションを付与した時点における自社の株式の評価額に行使価格を一致させること(権利行使価格が株式の評価額を上回っている場合)で、費用認識する必要がなくなることになります。一般に将来IPOを目指す企業においては、できるだけ費用負担を軽減したい誘因が存在します。そのため、そのような誘因のある会社では、権利行使価格を株式の評価額よりも高く設定することで、費用負担を軽減することが可能となります。 著者の感覚では、IPO前の企業の多くは権利行使価格を株式の評価額より高く設定することで、費用計上を行っていないと思います。 また、それほどケースとしては存在しないかもしれませんが、権利行使価格を現在の株式の評価額より低く設定する場合においては、費用計上を行う必要があるため、この場合は、上述したIPO後において記載した「公正な評価単価」を、「単位当たりの本源的価値」と読み替えてこれを適用することになります。 <IPO前におけるポイント> ● 自社の株式の評価額と権利行使価格との差額が費用計上の基礎となり、権利行使価格が株式の評価額より高い場合は費用計上不要であるが、逆の場合、すなわち権利行使価格が株式の評価額より低い場合は費用計上が必要となる。 纏めると、 ● 権利行使価格≧株式の評価額→費用計上不要 ● 権利行使価格<株式の評価額→費用計上必要 と、なります。

お金にまつわるお悩みなら教えて! お金の先生

【会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準】を踏まえて、ストックオプションの会計処理について、「当期末」に失効見込を変更した場合の会計処理をおしえてください。

【会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準】を踏まえて、ストックオプションの会計処理について、「当期末」に失効見込を変更した場合の会計処理をおしえてください。以下の問題について教えてください。 【問題】 X3年6月株主総会において、従業員75名にストックオプションを付与することを決議し、X3年7月1日に付与した。 権利確定日はX5年6月末とする(24ヶ月後)。 【前提】 (1)従業員1名あたり 160個付与(合計75名×160個=12,000個)した。 (2)付与日における、ストックオプションの公正な単価は@1,600円である。 (3)付与時点において、X5年6月末までに7名の退職による失効を見込んでいる。 (4)「X5年3月『期末』」に将来の累計失効見込を6名に修正した。 ここで、X5年3月31日(決算日)における仕訳を答えなさい。 ~~~ 以上の問題において、私が使っている簿記のテキストでは (借)株式報酬費用 8,928,000 (貸)新株予約権 8,928,000 となっています。 計算式は、 @1,600×160個×(75名-失効見込6名)×{(21か月(X3年7月~X5年3月)/(24か月(X3年7月~X5年6月))}=15,456,000…①(X5年3月期 新株予約権計上額) @1,600××160個×(75名-失効見込7名)×{(9か月(X3年7月~X4年3月)/(24か月(X3年7月~X5年6月))}=8,928,000…②(既計上額) ①-②=8,928,000 です。 しかし、これでは、【会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準】が、会計上の見積もり変更にプロスペクティブ方式を採用しているのに、その考えをとっておらず、これでは廃止された臨時償却のようなキャッチアップ方式を採用しているように思えます。また、資産除去債務の費用配分や、改正された市場販売目的のソフトウェアの償却の処理とも整合性がとれていないように感じます。 ~~~ ここで、(費用配分を重視するストックオプションの会計処理において、)『当期末』に退職見込が増えたのであるから、この点当期の費用に反映させるべきでなく、会計上の見積もりが変更したとして、@1,600×160個×失効見込1名分の見積もりの変更 については、来期以降の費用に影響させ、当期は以下のように ストックオプション会計 (借)株式報酬費用 8,704,000 (貸)新株予約権 8,704,000 としないのはなぜでしょうか。 計算式は、 @1,600×160個×(75名-失効見込7名)×{(21か月(X3年7月~X5年3月)/(24か月(X3年7月~X5年6月))}=15,232,000…① @1,600×160個×(75名-失効見込7名)×{(9か月(X3年7月~X4年3月)/(24か月(X3年7月~X5年6月))}=8,928,000…②(既計上額) ②-①=8,704,000 です。

c_kou_p様 翌期以降の会計処理は、資産除去債務の将来CF見積額変更後の、減価償却計算や利息費用の計算と類似した処理を考えています。 @1,600×160個×失効見込1名分=256,000をとりだし、 当該見積変更額を、新たな情報に基づき見積りを変更した当期末から権利確定日までの間(変更後、インセンティブ効果がある期間)に按分します。

無償ストックオプションの課題と有償ストックオプションについて

無償ストックオプションの課題と有償ストックオプションについて

株式会社プルータス・コンサルティング 取締役マネージング・ダイレクター 米国公認会計士
組織再編・有価証券発行・資本政策関連のアドバイザリー業務、有価証券の設計・評価業務、企業価値評価業務に従事し、多数の案件を手掛ける。企業研修・大学MBA講師。企業買収に係る第三者委員も務める。具体的プロジェクトには、TOB、株式交換等の組織再編アドバイザリー、資金調達アドバイザリー、非上場会社の資本構成の再構成コンサルティング、インセンティブ・プラン導入コンサルティングなどがある。
著書に「企業価値評価の実務Q&A」(共著、中央経済社)、旬刊商事法務No.2042、2043「新株予約権と信託を組み合わせた新たなインセンティブ・プラン」(共著)、ビジネス法務第19巻第4号「法務担当者のための非上場株式評価早わかり(第4回)」(共著)、企業会計Vol.68No.5「制度の変遷で理解する株式報酬諸制度のメリット・デメリット」、旬刊経理情報No1402「時価発行新株予約権信託の概要と活用可能性」(共著)、No1395「業績連動型新株予約権の設計上の留意点」(共著)掲載などがある。 ストックオプション会計
2019年8月より京都大学経営管理大学院の客員教授に。

Related posts:

小さく産んで大きく育てる 新規事業の創出方法

経営にスピードが求められる中で、既存事業が早々にレッドオーシャン化し、新規事業開発の必要性を実感している方も多いと思います。特に、新規事業のアイデアはあっても、事業を立ち上げ成長させることは難しいと感じている経営者、幹部の方々は多いのではないでしょうか。 新規事業が推進できない最も大きな理由は、必要な人材が採用できないことです。 このホワイトペーパーでは、新規事業開発における人材調達の事例と、プロ人材を活用した新規事業開発の成功事例についてお伝えします。

関連記事

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次
閉じる